こむら返り

投稿者: | 2021年8月28日

こむら返りは、50歳以上のほぼ全員が寝ている時に経験したことがあるというデータがあります。しかも、60代以上になると約5%の人が毎晩発症しているというデータもあり、高齢者には身近な症状なんです。

以前ブログでのメガノレセプターには筋紡錘、腱紡錘の2つがあります。筋紡錘は筋の長さを感知して断裂しないよう縮めという指令を出し、腱紡錘は筋への張力を感知して腱が断裂しないよう筋肉を弛緩させせます。どちらも過剰な伸縮のブレーキをかけるセンサーの役割を果たしています。

つるというメカニズムは、筋紡錘と腱紡錘のバランスが乱れ起こります。特に腱紡錘の働きが鈍る事で筋肉が収縮し続けて筋肉がつります。原因は体内の水分の電解質の異常といわれています。電解質とはマグネシウム・カルシウム・ナトリウム・カリウム等、水に溶けると電気を通すというミネラルの物質です。電解質は神経活動(情報の伝達)に必須であり、筋肉の収縮では特にマグネシウムとカルシウムが大きく関与しています。普段の生活ではマグネシウムとカルシウムというのは不足しがちな栄養素であります。不足すると神経伝達に支障が生じ腱紡錘の働きも鈍くなります。体内ではミネラルというのは作れない栄養素で、つるというのは体内の栄養素が不足しているということが関与していると考えられる要素の1つになっています。

睡眠中に突然襲ってくるこむら返りもありますよね。ミネラルのバランスが崩壊すると、こむら返りが起こりやすいということでしたが、ミネラルのバランスが崩壊する原因は実はたくさんあるんです。それは、日本ならではの原因だったりコロナによる原因だったり、とにかく気を付けたい原因が一杯あります。しかも、この時期は特に気を付けないと、こむら返りになりやすくなるんです。

ミネラルが崩れる原因は、疲労・冷え・脱水・アルコール・加齢など、あと妊娠中も不足がちになってきます。筋肉に疲労が起こりやすいというと、生活の中では脚に起こることが多く、下腿は構造的に筋疲労が起きやすい箇所であります。立ち仕事や運動、特に運動不足の方が急に運動をすると疲労が溜まりやすくなってくると。筋紡錘も腱紡錘も疲労が溜まっていって誤作動が起きやすくなってきます。下腿は心臓から遠く、循環に不利な位置で電解質も運ばれにくくなっています。
寝ているときというのも多いです。寝ているときは自然とつま先が伸び、ふくらはぎが縮んだ状態で維持させられつりやすくなる原因の1つになっているといわれています。起きているときより活動量も減り循環低下になり電解質が運ばれにくい状態になっています。睡眠中は汗もかき、だからといって寝てたら水分補給しませんよね。脱水寄りの身体になりミネラルバランスが崩れやすくなります。半ズボンや布団から脚を出し脚が冷えて電解質が運ばれにくいことにもなってきます。アルコールの量が増えると利尿作用もあり脱水寄りの身体になります。ミネラルバランスが崩れる原因がいくつも重なりやすい時期でもあります。梅雨時期やコロナなど外出が減り筋肉の活動量が減ります。夏は暑いので発汗が増え脱水状態が進みやすく、暑いから冷房の使用で冷えやすい環境が増え、つる方が増えやすくなります。